PRODUCT
⾷品改良剤
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食品改良剤に関する商品一覧

リキパール600シリーズ
小麦たん白と食物繊維から成る食品素材です。グルテンのネットワーク形成を促進し構造強化や伸展性向上など物性改良が図れます。多様な食感に対応し茹で伸び耐性・機械耐性向上が図れます。
導入事例
⾷品改良剤を開発するきっかけ
弊社では小麦粉を出発原料として、小麦澱粉や小麦たん白を製品化してきましたが、水練り製品・麺・ベーカリー製品・ハム、ソーセージ製品等多岐に渡る食品加工メーカー様の課題やニーズにお応えするには食品素材だけでは限界がありました。
そこで、小麦由来成分の機能性を有効利用したり、食品にも利用できる安全性の高い素材を適切に利用することで食品素材の潜在的な機能性を引き出しながら食感や加工適性を改良することにしました。
現在に至る迄、多種類のラインナップを揃えましたが、自社独自の設備を活用した食品改良剤の開発に取り組んでいます。
開発者の声
麺用ほぐれ改良
”ほぐれパールK2”の開発経緯

調理麺メーカー様を訪問した際に「茹麺のほぐれ性を向上させたいが、市場にある既存品はほぐれ性は高いが風味や色調に影響を与えたり、 希釈不要のストレート品のため倉庫内での保管数量が限られる」等のお声が開発の出発点でした。
麺のほぐれ性とは
麺類は茹で上げ直後は表面の水分が多く滑らかで箸さばきは良いのですが、時間の経過とともに麺線表面の水分勾配の均一化や糊化澱粉の老化による固着化で麺線全体が塊状に固着してほぐれ性が悪くなります。

その原因は
(1)茹で上げ直後の麺線表層水分は約70%、内層水分は約55%ですが5時間後には表層水分が内層へ移動して水分勾配がほぼ均一化するため、表層の糊化澱粉の粘着力が強くなります。
(2)糊化した澱粉は時間の経過とともに老化が進行し、特に調理麺はチルド温度帯に保存されるため老化の進行が急速に進みます。そのため、澱粉のゲル化により澱粉粒子間の会合が進み、麺線間の固着化が一層進行します。
その解決策は
(1)麺線表面の保水性向上策
保水性を有する多糖類水溶液を麺線表面に噴霧することで糊化澱粉の保水性を高めて水分勾配の遅延化を図りました。
(2)澱粉の老化抑制対策
澱粉分子末端鎖の接近を阻害する界面活性剤を多糖類水溶液に配合して麺線表面処理を行うことで固着抑制を図りました。
開発する上で苦心した点は
(1)保水性向上策
製造工程や使用時の利便性も考慮する必要があるため粘度が低く、ニュートン流動性を有すること、麺線表面の被膜形成を有することを考慮して多糖類の選定を行いました。
(2)澱粉の老化抑制対策
界面活性剤はHLBが低いタイプが老化防止に効果がありましたが、製剤を冬季に保存すると容器内で固化分離が発生し利便性が損なわれることが分かりました。そのため、界面活性剤の中でもほぐれ性の優れた有機酸モノグリセライドを選定するとともに、少量の植物油脂を多糖類水溶液と界面活性剤の系に添加することで界面活性剤の分散性向上を図りハンドリング性を改善しました。
このような経緯を踏まえて開発したほぐれパールK2は調理麺用途だけでなく、焼きそばや鶏卵加工品の離型剤としても用いられ多様な食品メーカー様でご使用を頂きつつあります。









